2015年(H27年)4月以降に実施される研究は「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の対象となる可能性があり、その中でも「介入」を伴う研究は指定された公開データベースへの登録が必要となります。
臨床研究のデザインではRCT(無作為化比較試験)は介入試験に該当し、現在、多くの雑誌では投稿規定で公開データベースへの登録ナンバーの記載が求められています。
以下に適用される研究についての概要を記載いたします。

人を対象とする医学系研究に関する倫理指針の適用対象

「人(試料・情報を含む)を対象として、傷病の成因(健康に関する様々な事象の頻度及び分布並びにそれらに影響を与える要因を含む)及び病態の理解並びに傷病の予防方法並びに医療における診断方法及び治療方法の改善又は有効性の検証を通じて、国民の健康の保持増進又は患者の傷病からの回復若しくは生活の質の向上に資する知識を得ることを目的として実査される活動のうち以下を除くものが対象となります。

  • 疾病の予防、診断又は治療を専ら目的とする医療
  • 症例報告
  • 自らの施設の医療評価のための診療実績の集計
  • 自らの施設において提供される医療の質の確保のための施設内のデータの集積・検討
  • 法令の規定により実施される又は法令の定める基準の適用範囲に含まれる研究(全国がん 登録データベース及び都道府県がんデータベース、感染症発生動向調査等)
  • 試料・情報のうち、既に学術的な価値が定まり、研究用として広く利用され、かつ、一般に入手可能な試料・情報、又は、既に連結不可能匿名化されている情報(研究に用いようとする前から連結不可能匿名化されている既存の情報)

「介入」の定義

  • 「介入」の定義 :研究目的で、人の健康に関する様々な事象に影響を与える要因の有無又は程度を制御する行為(通常の診療を超える医療行為であって、研究目的で実施するものを含む)。
  • 「制御」とは、意図的に変化させ、又は変化しないようにすること。
  • 診療で受けている治療方法を、研究目的で一定期間継続することとし、他の治療方法の選択を制約する行為は介入に該当する。
  • 作為又は無作為の割付を行うことは介入に該当する。
  • 割付には、シングルアームに特定の治療方法、予防方法その他、研究対象者の健康に影響を与えると考えられる要因に関する割付を行う場合も含まれる。
  • 「通常の診療を超える医療行為」とは、承認等を受けていない医薬品又は医療機器の使用、既承認医薬品・医療機器の承認等の範囲を超える使用、その他新規の医療技術による医療行為を指す。
  • 「医療行為」には、患者のほか、健康人や、傷病の予防、診断及び治療を目的としない、美容形成や豊胸手術等、人体の構造機能に影響を与えることを目的とする場合も含まれる。
  • 介入は必ずしも侵襲を伴うとは限らない。

公開データベース

人を対象とする医学系研究に関する倫理指針に記載のある公開データベースとしては下記があります。

  • 大学病院医療情報ネットワーク研究センター:臨床試験登録システム(UMIN-CTR)
  • 一般財団法人日本医薬情報センター:iyaku Search(JAPIC-CTI)
  • 公益社団法人日本医師会:治験促進センター臨床試験登録システム(JMACCT)

当社は、クライアント様の学術研究をサポートするために作成代行サービスを行っている会社です。
専門知識の豊富なスタッフが論文の作成を行っておりますので、時間を効率良く利用したいクライアント様には最適です。

また、当社では「学会発表・論文作成サービス」をはじめ、グローバルなデータソースから適切な文献を検索してご提供する「情報調査・文献検索サービス」、医学文献・臨床文献などの各種情報をデータベースとして構築する「データベース作成サービス」など様々な業務に取り組んでいます。

さらに、医療従事者や製薬業界向けの研究成果を発表することを目的とした、メディカルライティング業務も行っています。
医学論文などの執筆代行を依頼したいクライアント様は、ぜひ当社にお任せください。